マンションの外壁塗装が剥がれてしまうと、建物の美観が損なわれるだけでなく、雨水が浸透して内部の構造にまで影響を及ぼす可能性があります。これは建物の寿命を縮めるだけでなく、長期的には修繕費用の増加にもつながります。そのため、外壁塗装の剥がれは早期に発見し、適切に対処することが重要です。
マンションオーナーや管理組合の皆様にとって、外壁塗装の剥がれの原因とその対策について理解を深めることは、建物の価値を維持し、居住者の安全を守るためにも不可欠です。
この記事では、外壁塗装の剥がれが発生する主な原因や、それを防ぐための具体的な対策、さらに日常的なメンテナンスの重要性について、三重県の大規模修繕店の視点から詳しく解説します。
外壁塗装の剥がれが気になる方、またこれから大規模修繕を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装の剥がれとは?そのリスク
外壁塗装の剥がれは、単なる見た目の問題に留まらず、マンション全体の耐久性や安全性にも大きく関わってきます。ここでは、外壁塗装の剥がれとは具体的にどういう状態なのか、またそれが引き起こす可能性のあるリスクについて詳しく見ていきます。
外壁塗装の剥がれの症状とは
外壁塗装の「剥がれ」とは、塗装された外壁の表面がはがれ落ちてしまう状態を指します。
塗膜(塗装の膜)が下地から離れ、見た目に不規則なひび割れや大きな剥がれが発生することで確認できます。剥がれが発生する部分は、最初は小さな点や薄い線のように見えることが多いですが、放置しておくとどんどん広がり、やがて大きな面積で塗装が剥がれ落ちることになります。
症状としては以下のようなものが挙げられます。
①ひび割れ
塗装面に細かな亀裂が入る状態。これは剥がれの前兆となることが多いです。
②浮き
塗装面が下地から浮いて見える状態。浮きが進行すると、剥がれが発生しやすくなります。
③剥がれ
塗装が完全に下地から離れてしまう状態。大きな剥がれは目視で確認できますが、小さな剥がれやクラックは近づかないと見えないこともあります。
剥がれによるリスクと影響
外壁塗装の剥がれが発生すると、美観が損なわれるだけでなく、マンション全体にさまざまなリスクと影響を及ぼします。
①防水機能の低下
外壁塗装には、建物を雨風から守る防水機能が含まれています。塗装が剥がれると、外壁の表面が直接雨水にさらされることになり、防水機能が大幅に低下します。これにより、雨水が壁内に侵入し、構造材の腐食やカビの発生を招く危険性があります。
②建物の劣化と寿命の短縮
塗装の剥がれを放置すると、外壁材自体が劣化していきます。塗膜がなくなることで外壁材が直接紫外線や風雨にさらされ、ひび割れや腐食が進行しやすくなります。最悪の場合、建物の寿命を大幅に縮める結果となります。
③資産価値の低下
マンションの外観が悪くなると、建物全体の印象が悪化し、資産価値の低下を招きます。特に、新しい入居者や購入希望者にとって、外壁が剥がれた建物はメンテナンスが行き届いていないという印象を与え、選ばれにくくなる可能性があります。
④修繕費用の増加
剥がれた部分を早期に修繕しないと、後々さらに大規模な修繕が必要となり、修繕費用が増加します。特に、防水機能の低下や建物の劣化が進むと、塗装だけでなく外壁材自体の補修や交換が必要になることもあります。
外壁塗装が剥がれる原因
外壁塗装が剥がれる原因は、単に時間の経過による劣化だけではありません。塗装の剥がれは、施工時の問題や環境条件、メンテナンスの不備など、さまざまな要因が重なることで発生します。マンションの管理組合やオーナーが外壁の劣化を予防するためには、これらの原因を理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。
ここでは、外壁塗装が剥がれる主な原因について詳しく見ていきましょう。
外壁塗装の施工不良
外壁塗装の剥がれの原因の一つに、施工不良が挙げられます。施工不良とは、塗装作業が正しい手順や技術に従って行われていない状態を指します。施工不良が原因で外壁塗装が剥がれるケースは少なくありません。
①下地処理の不足
外壁塗装の下地処理は、塗料がしっかりと定着するために非常に重要です。下地が適切に処理されていないと、塗料が外壁に密着せず、剥がれやすくなります。
②不適切な塗料の選定
塗料の種類や品質は、外壁の材質や気候条件に合わせて選ぶ必要があります。不適切な塗料を選んだ場合、外壁に対する密着力が弱くなり、剥がれの原因となります。
③塗装技術の不足
塗装技術の不足も剥がれの原因となります。例えば、適切な塗布量を守らずに塗装したり、乾燥時間を十分に取らずに次の層を塗ったりすると、塗膜が不均一になり、剥がれやすくなります。また、適切な技術を持たない施工業者に依頼すると、施工不良が発生する可能性が高まります。
気候条件や環境による劣化
外壁塗装の剥がれは、気候条件や周囲の環境による影響も大きな要因の一つです。特に、地域特有の気候や周辺環境により、外壁塗装の劣化が早まることがあります。
①雨風や紫外線の影響
外壁は常に雨風や紫外線にさらされています。特に紫外線は塗膜を劣化させる主な原因であり、長期間紫外線にさらされることで塗装面が劣化し、剥がれやすくなります。また、頻繁な雨風は外壁を物理的に摩耗させ、塗膜の密着力を弱めることがあります。
②都市部での大気汚染の影響
都市部では、自動車の排気ガスや工場からの排煙などの大気汚染物質が外壁に付着し、塗装の劣化を引き起こします。これらの汚染物質は酸性雨を引き起こし、外壁塗装を傷める原因となります。
③極端な温度変化
気温の急激な変化や極端な温度差も、外壁塗装の剥がれを引き起こす要因です。例えば、昼夜の温度差が激しい地域では、塗膜が伸縮を繰り返すことでクラック(ひび割れ)が発生し、剥がれの原因となります。
経年劣化と定期メンテナンス不足
外壁塗装は、建物を保護する重要な役割を果たしていますが、時間が経つにつれて自然に劣化していくものです。この経年劣化は、外壁塗装の剥がれの主要な原因の一つであり、定期的なメンテナンスの不足がその進行を早める要因となります。
①塗装の耐用年数と劣化の進行
外壁塗装には、それぞれの塗料によって異なる耐用年数があります。一般的に、シリコン塗料は8〜13年、フッ素塗料は10〜15年程度の耐用年数が目安とされています。しかし、これらの耐用年数はあくまで目安であり、実際には日光や雨風、地域の気候条件などにより劣化のスピードが異なるため、これよりも早く塗装の劣化が進行することがあります。
②定期メンテナンスの不足による影響
定期的なメンテナンスが行われていない場合、外壁の劣化はさらに進行します。メンテナンス不足は、外壁塗装の剥がれだけでなく、ひび割れやカビ、藻の発生といった他の問題を引き起こすこともあります。
③定期的な点検と早期発見の重要性
定期的な点検は、外壁塗装の劣化や剥がれを早期に発見し、対策を講じるために不可欠です。専門家による点検を受けることで、剥がれやひび割れといった初期段階の問題を早期に発見し、簡単な補修で問題を解決できる可能性が高まります。
大規模修繕店が考える外壁メンテナンスの重要性
外壁塗装の剥がれを防ぎ、建物の美観と耐久性を保つためには、専門家による定期的なメンテナンスが不可欠です。大規模修繕店は、経験と知識を活かし、最適なメンテナンス計画を提案することで、長期的な建物の価値を維持するサポートを行います。
大規模修繕店が提供するサービスとサポート
大規模修繕店は、マンションや大型施設の外壁塗装や修繕において、専門的な知識と技術を駆使して最適なサービスを提供しています。
①定期的な点検と診断
大規模修繕店は、専門家による定期的な点検と診断を行います。これにより、外壁の現状を正確に把握し、劣化の兆候や問題点を早期に発見することができます。
②適切な修繕計画の立案
点検の結果をもとに、劣化の進行度や建物の状態に応じた適切な修繕計画を立案します。この計画には、必要な修繕内容や使用する塗料の種類、施工スケジュールなどが含まれます。
③高品質な施工とアフターサポート
大規模修繕店は、専門の施工チームを擁しており、高品質な施工を提供します。施工においては、最新の技術や高性能な塗料を使用し、外壁の耐久性を最大限に高めます。また、施工後にはアフターサポートを行い、外壁の状態を継続的にモニタリングしながら、必要に応じて追加のメンテナンスや補修を行います。
④マンションの管理組合やオーナーとの連携
大規模修繕店は、マンションの管理組合やオーナーと密接に連携し、修繕計画の進行状況や今後のメンテナンス計画について定期的に報告します。また、居住者への説明会や情報提供も行い、修繕作業の理解と協力を得ることができます。
長期的な資産価値の維持に向けて
マンションやビルなどの建物は、定期的なメンテナンスと計画的な修繕を行うことで、資産価値を長期にわたって維持することが可能です。
①長期修繕計画の重要性
マンションの管理組合やオーナーは、建物の全体的な維持管理を考慮した長期修繕計画を立てる必要があります。長期修繕計画を策定することで、修繕費用の見通しを立てやすくなり、予算の確保や修繕工事のスケジュール管理が容易になります。
②メンテナンスサイクルの設定
外壁塗装を含む建物の各部分には、それぞれの耐用年数やメンテナンスサイクルがあります。サイクルの設定に基づいて、計画的なメンテナンスを実施することで、外壁の剥がれや劣化を未然に防ぐことができます。
③予算の確保と資金計画
長期的な修繕計画を実行するためには、予算の確保と資金計画が不可欠です毎月一定の修繕積立金を確保し、計画的に資金を積み立てることで、急な修繕費用にも対応できるようにしておく必要があります。
④定期的な計画の見直し
建物の状況や外部環境は、年々変化するため、長期修繕計画も定期的に見直しを行うことが重要です。点検結果や外壁の劣化状況を基に、修繕計画を見直し、必要に応じて修繕内容やスケジュールを変更することで、より効果的なメンテナンスが可能になります。
⑤住民への情報共有と理解の促進
マンションの修繕計画を実行するためには、住民やオーナーの理解と協力が必要です。修繕計画について定期的に説明会を開催し、外壁塗装の重要性や劣化のリスクについて情報を共有することで、住民の協力を得やすくなります。
まとめ
本記事では、マンションの外壁塗装の剥がれに関する原因と対策について詳しくお伝えしました。
外壁塗装の剥がれは、美観の低下だけでなく、建物の耐久性や資産価値にも大きな影響を与えます。そのため、マンションの管理組合やオーナーにとって、外壁塗装の剥がれを防ぐための適切な対策を講じることが不可欠です。
大規模修繕店が提供するサービスを活用することで、外壁の状態を定期的に診断し、最適なメンテナンス計画を立案することが可能です。これにより、外壁塗装の剥がれを防ぎ、建物の価値を維持するための長期的な戦略を構築することができます。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部(TEL0120-770-760 営業時間8:00〜20:00)』までお気軽にお問合せしてください。
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