築40年以上のアパートを所有していると、「そろそろ外壁塗装が必要かもしれない」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。建物の老朽化が進むにつれて、ひび割れや色あせ、防水性の低下など、さまざまな劣化症状が現れてきます。放置してしまうと雨漏りや建物全体の寿命短縮、さらには入居者離れを招くリスクも高まります。
しかし、築40年という年月が経過したアパートにおいては、単なる外壁塗装だけでは解決できない問題も多く存在します。塗料の選び方や施工業者の選定、さらには外壁そのものの状態によっては「カバー工法」や「張り替え」を検討する必要があることもあります。
今回の記事では、築40年のアパートで外壁塗装を行う際に押さえておきたい5つの注意点を分かりやすく解説します。後悔のない工事を実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
※アパートの外壁塗装のタイミング全般について、詳しく知りたい方は『アパート外壁塗装のタイミングはいつ？適切な修繕周期を外したらどうなるのか徹底解説』をご覧ください。
築40年のアパートで外壁塗装が必要になる理由とは？
築40年という年月が経過すると、建物全体に様々な経年劣化が現れます。特に外壁は、常に雨風や紫外線にさらされているため、劣化の影響を強く受ける部分です。塗膜の剥がれや色あせ、ひび割れなどが進行すると、美観の低下だけでなく、防水機能の喪失や構造材への浸水リスクも高まります。
アパートという集合住宅では、見た目の印象が入居率にも影響します。古びた外観のまま放置すれば、空室リスクや家賃下落の原因にもなりかねません。また、劣化が深刻化すれば、塗装だけでは対応できず、大規模な修繕工事が必要になる可能性もあります。
そのため、築40年を迎えるタイミングでの外壁塗装は、単なる美観の回復にとどまらず、建物の資産価値や入居者満足度を維持するための「予防的メンテナンス」として極めて重要な意味を持つのです。
注意点1：劣化の見極めをプロに任せる重要性
築40年ともなると、外壁の劣化は目に見えるものから、内部で静かに進行しているものまで様々です。一見しただけでは、「ただの色あせ」と思っていた部分が、実は塗膜の剥離や外壁材の腐食の前兆であることも少なくありません。
こうした目視では判断できない劣化症状を見逃さないためにも、まずはプロの診断を受けることが最も重要です。経験豊富な専門業者であれば、外壁材の種類に応じた劣化のパターンや、雨水の侵入口になりやすい箇所を的確にチェックしてくれます。
また、築40年のアパートでは、劣化の程度によっては外壁塗装では対処できず、「カバー工法」や「外壁の張り替え」が必要になるケースもあります。これは外壁の基材そのものが劣化している状態であり、単に塗装するだけでは再び不具合が起こる可能性が高いためです。
早期の正確な診断は、無駄な工事費用やトラブルを防ぎ、長期的に建物を守るための第一歩です。特に「無料診断」を提供している業者も多いため、まずは気軽に相談することをおすすめします。
注意点2：適切な塗料選びが寿命を左右する
築40年のアパートにおいて、外壁塗装に使用する塗料の選定は、建物の寿命に直結する非常に重要な要素です。現在では、かつて主流だった「アクリル系」や「ウレタン系」の塗料はほとんど使用されなくなっており、耐久性とコストパフォーマンスを重視した選択が求められています。
その中でも、現在主流となっているのがシリコン系、フッ素系、ラジカル制御型塗料、無機塗料です。特に「ラジカル制御型塗料」は、紫外線による劣化因子（ラジカル）の発生を抑えることで、10〜15年という高い耐久性を持ちつつも、コストを抑えたバランスの良い塗料として人気があります。
また、「無機塗料」はさらに高い耐候性を持ち、最長で20年近い耐用年数が期待できるものもあります。ただし、塗料の性能は建物の状況や下地の状態によっても左右されるため、築年数や劣化状況に合わせた塗料選びが不可欠です。
塗料の耐用年数だけに注目するのではなく、施工費用や将来的なメンテナンスサイクルを見据えて、最適な塗料を提案してくれる業者を選ぶことが、長持ちする塗装を実現するポイントです。
注意点3：施工業者の選定は慎重に
築40年のアパートの外壁塗装は、単なる「塗り替え」では済まされない可能性もあるため、業者の選定が非常に重要です。建物の状態を正確に把握し、最適な工法や塗料を提案できる技術力と実績が求められます。
選ぶべき業者のポイントは、まず過去の施工実績が明確に提示されていること。特に築年数が近いアパートや集合住宅での施工例があるかどうかを確認しましょう。また、施工前後の写真や実際の顧客の声も、信頼性を見極める重要な判断材料です。
次に重視したいのは、保証制度やアフターサービスの内容です。塗装後のトラブル対応や、定期点検の有無など、施工後も安心できる体制が整っているかをチェックしましょう。
一方で注意すべきは、「他社よりも圧倒的に安い」といった価格ばかりをアピールする業者です。極端に低価格な見積もりには、手抜き工事や質の低い塗料の使用が潜んでいる場合もあります。価格の安さだけで選ぶのではなく、信頼できる根拠があるかどうかを見極めることが大切です。
最終的には、複数業者から相見積もりを取り、内容をしっかり比較検討することが、後悔しない外壁塗装につながります。
注意点4：外壁以外の劣化部分にも注目する
築40年のアパートで外壁塗装を検討する際、多くのオーナーが「外壁そのもの」だけに意識を向けがちですが、実は付帯部分の劣化にも注意が必要です。軒天（のきてん）・破風板・雨樋・笠木などの部位は、外壁と同様に風雨や紫外線にさらされており、劣化が進みやすい箇所です。
特に軒天は湿気がこもりやすく、カビや腐食が起こりやすい部位でもあります。表面に変色や剥がれが見られる場合は、塗装では対応できず、素材自体の交換が必要になることも少なくありません。これを見落としてしまうと、数年以内に再工事が必要になるなど、二度手間になってしまいます。
また、シーリング（外壁の継ぎ目を埋めるゴム状の素材）の劣化も見逃せません。ひび割れや硬化が進んでいる場合は、水の浸入を招き、建物内部に深刻な被害を及ぼす可能性があります。これも塗装前の段階で必ず点検・補修が必要です。
さらに、屋根やバルコニーといった外壁以外の部位についても同時に点検を行うことで、将来的なメンテナンスコストの削減につながります。外壁塗装のタイミングを活かして、建物全体を総合的にチェックすることが、長期的な資産保全において極めて有効です。
注意点5：入居者対応と工期の調整を忘れずに
アパートの外壁塗装工事は、入居者の生活に直接影響を及ぼすため、工事内容とスケジュールに対する十分な配慮が欠かせません。特に築40年の物件では、修繕箇所が多くなりやすく、工期が長引くこともあるため、事前の調整が重要になります。
まず大切なのは、入居者への丁寧な事前説明です。工事期間中の騒音や足場の設置による視界の遮り、洗濯物の制限など、生活に影響を与える可能性がある点をきちんと伝えておくことで、不要なトラブルを回避できます。お知らせ文の配布や掲示板での案内、場合によっては個別の説明が必要になることもあります。
また、工事業者との連携も重要なポイントです。足場の設置日や高圧洗浄の日程、塗料のにおいが発生する期間などを事前に把握し、入居者に具体的なスケジュールを共有することで、工事への理解を得やすくなります。
特にファミリー層や高齢者が多い物件では、工事に対する心理的負担が大きくなる場合があるため、「入居者ファースト」の視点で対応を行うことが、オーナーの信頼にもつながります。
外壁塗装は建物の維持だけでなく、入居者の快適な生活環境の確保にも関わる工事です。丁寧なコミュニケーションと段取りによって、双方が納得できる形で進めることが成功の鍵となります。
まとめ～四日市市でアパート・マンションの外壁塗装のことなら
本記事では、築40年のアパートにおける外壁塗装の注意点について詳しくお伝えしました。
外壁の劣化が進むこの時期には、ただ「見た目を整える」だけでなく、建物全体の状態を正しく見極め、適切な工法と塗料を選択することが何よりも重要です。また、施工業者の選定や付帯部の点検、入居者への配慮といった細かな配慮が、後悔のない外壁塗装へとつながります。
築40年という節目は、建物にとって「大きな分岐点」です。このタイミングでしっかりとメンテナンスを行えば、さらに長く、安心して使い続けられる資産として価値を保つことができます。
「そろそろ塗装が必要かも」と感じた今こそが、最も適切な行動のタイミングです。まずは信頼できる専門業者に相談し、未来を見据えた外壁対策を始めてみてはいかがでしょうか。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部（TEL0120-770-760 営業時間8：00～20：00）』までお気軽にお問合せしてください。
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