マンションの大規模修繕工事は、10年から15年程度の頻度で実施され、マンションの規模にはよりますが、数か月から半年程度の長い期間になることが多いです。
工事内容として多いものには、外壁塗装や外壁タイルの修繕、ベランダやバルコニー、屋上などの防水工事、外階段などの鉄部の塗装があります。
そのようなことから、大規模修繕工事が始まるとマンションの周りに足場を設置し、ベランダやバルコニーに工事関係者が出入りするようなこともあります。
ベランダやバルコニーは共用部分にあたりますので、大規模修繕工事の範囲になっているのです。
そのため、ベランダやバルコニーでの工事を円滑に進めるためには、置いてあるものを移動させるなど、さまざまな準備が必要になります。
そこでここでは、マンションの大規模修繕時のベランダやバルコニーの対応について、三重県津市・亀山市・鈴鹿市・四日市市・松阪市・名張市のアパート・マンション修繕専門店が詳しくお伝えしていきます。
マンションの大規模修繕ではベランダ・バルコニーでの準備が必要?
マンションの大規模修繕工事では、ベランダやバルコニーもその範囲となっています。
外壁塗装をはじめとして、防水工事やサッシの交換などが行われることがあるため、ベランダやバルコニーに工事関係者が出入りするようなことがあります。
円滑に工事を進めるために、居住者に対して準備を進めていただかなくてはなりませんので、注意事項など事前に周知しておく必要があります。
ここではマンションの大規模修繕工事でのベランダやバルコニーの扱いについてご紹介いたします。
大規模修繕工事はベランダ・バルコニーも含まれる
マンションのベランダやバルコニーは、室内と同じように専用部分であるように感じますが、共用部分であると規定されています。
分譲マンションの場合、室内と同じように入居者が好きなように、テーブルや椅子を置いたり、芝生を敷いてガーデニングを楽しんだりしている様子が伺えることもあります。
しかし消防法上においては、避難通路として考えられていますので、通路を塞ぐような物を置くことは本来禁止されているのです。
とはいっても、廊下などと同じような扱いをしなければならないのかと言うと、特定の居住者が使用する共用部分であることから、ベランダやバルコニーにおいては専用使用権という権利が認められています。
ただし、大規模修繕工事においては、共用部分の修繕工事が必要になりますので、例えばベランダの防水工事が必要な際には、工事関係者が立ち入るようなこともあるのです。
そのようなことから、大規模修繕工事の期間中においては、その準備としてベランダやバルコニーに置いてあるものを撤去しておかなければなりません。
大規模修繕におけるベランダ・バルコニーでの工事内容
大規模修繕工事が始まるとマンションの周りには足場が設置され、その足場からベランダやバルコニーに立ち入って工事が施行されることがあります。
ベランダやバルコニーでの工事内容としては、
- 防水工事
- 外壁塗装や補修
- 窓・サッシの交換
などとなっています。
ベランダやバルコニーに施されている防水層は、10年程度で劣化が生じますので、大規模修繕工事の際には工事内容に含まれていることが多くなっています。
劣化が生じたままそのままにしておくと、室内に雨水が入り込む可能性がありますので、雨漏りを防ぐためにも補修工事が必要なのです。
また、外壁塗装や外壁の補修なども行われることが多くなっています。
ベランダの外壁に塗装されているような場合には、塗装の塗膜が劣化して色褪せや剥がれ、ひび割れなどが生じていることが多いので、塗り替えする必要があります。
外壁タイルが施されているような場合には、外壁タイルが浮いたり剥がれたり割れたりしているようなこともありますので、補修が必要となっています。
さらに、窓やサッシなどが古くなっているような場合には、交換されるようなこともあります。
ちなみに窓やサッシは専有部ではなく共有部になりますので、大規模修繕工事において修理や交換されるケースが多くなっています。
ベランダ・バルコニーの片付けが必須
冒頭からお伝えしている通り、ベランダやバルコニーは共用部分になりますので、大規模修繕工事においては施工範囲に含まれていることが多くなっています。
そのようなことから、ベランダやバルコニーで工事が必要な場合には、居住者に対してしっかりと周知して、片付けなどの依頼をしておく必要があります。
一般的には、大規模修繕工事においてベランダやバルコニーの工事を実施する場合には、施工業者から各居住者からのアンケート調査を基に工事日程を調整することになります。
その工事日程をもとにして、各居住者に対して工事日程を告知し、その期日までにベランダやバルコニーの片付けを行ってもらうよう依頼するのです。
工事日程の告知については、工事開始の2週間から1か月ほど前になりますが、大規模修繕工事の計画については総会などについても取り上げられることになりますので、計画段階において大まかな日程を知ることが可能です。
ベランダ・バルコニーでの工事内容
マンションの大規模修繕工事において、ベランダやバルコニーでの工事内容は、
- 外壁塗装や補修
- 防水工事
- 窓やサッシの交換
といったものになっています。
どのような内容になるのか詳しくご紹介しましょう。
外壁塗装や補修
マンションの大規模修繕工事においては、外壁塗装に取り組まれる割合がとても多くなっており、ベランダやバルコニーもその対象となっています。
外壁塗装はマンションの美観を取り戻す目的のために施行されるだけではなく、ひび割れや隙間から雨水が内部に浸入しないように、防水目的のためにも行われます。
外壁が劣化しているにも関わらず塗装していないと、劣化箇所からは雨水が浸入し、雨漏りの原因になることや、内部を腐食させてしまい構造まで損傷させてしまう可能性があるのです。
ベランダやバルコニーに対して、塗料の塗り替えが行われるだけではなく、ひび割れが生じているような場合にはその補修も行われます。
また、外壁タイルが使用されているような場合には、タイルが劣化することによって生じる浮きや割れなどの補修が必要になります。
防水工事
ベランダやバルコニーには防水層が形成されており、大規模修繕工事においては、その補修のために防水工事が行われることが多くなっています。
そもそも、マンションの建物自体は水に弱く、外壁塗装はじめ防水性を高めておくことがとても大事です。
特にベランダやバルコニーにおいては、外から雨水が入ってくるために防水機能を維持することが大切なのです。
防水工事の施工方法にはいくつかの方法があり、
- ウレタン防水
- シート防水
- FRP防水
などといった三つの防水方法が主に採用されています。
それぞれに施工方法は異なるのですが、ベランダやバルコニーの下地に防水層を形成し、その上からトップコートと呼ばれるコーティングをすることによって、機能を維持することができます。
ただ、防水層はおおむね10年程度で劣化すると言われていますので、大規模修繕のタイミングで防水工事が行われることが多くなっているのです。
この防水工事は、ベランダやバルコニーの内部一面で施工されることになりますので、それまでに置いていた荷物などは必ず片付けておかなければ工事を進めることができません。
窓やサッシの交換
マンションにおいて、3回目の大規模修繕工事では、窓やサッシの交換が行われることがあります。
上記でもお伝えした通り、窓やサッシは専有部ではなく共有部になりますので、耐用年数に合わせて交換されることになります。
特に、大規模修繕工事のタイミングは12年から15年周期であることが多く、3回目となると36年から45年程度になりますから、窓やサッシの交換時期となるのです。
36年から45年前に設置された窓やサッシは劣化や損傷が生じているのはもちろんのこと、機能や性能もかなりアップしていますので、居住者の満足度にも繋がります。
ベランダ・バルコニーでの対応や準備、片付けについて
冒頭からお伝えしている通り、ベランダやバルコニーは共用部分になりますので、大規模修繕工事においては外壁塗装や防水工事などが行われることになります。
マンションの周りに足場が設置され、その足場から工事関係者がベランダやバルコニーで作業されることがありますので、事前にその準備として片付けを行っておかねばなりません。
どのような片付けが必要になるかと言うと、大きく分けて2種類あり
- 物品の片付け
- 網戸の取り外し
を各家庭で準備しておかねばなりません。
なお、物品の片付けについては一部例外があり、網戸の取り外しについてはマンションでその保管場所が確保されているようなこともあります。
事前にどのように対応するのか確認しておく必要があります。
物品の片付け
ベランダやバルコニーを見渡してみると、さまざまな物品が置いてあるのではないでしょうか。
- 洗濯物を干すための物干し台や物干し竿
- 観葉植物や植木などの植木鉢やプランター
- 物を保管するための物置
- 衛星受信のためのBSやCSアンテナ
- その他、テーブルや椅子、人工芝など
などといったものが、一般家庭のベランダやバルコニーに多く見かけます。
これらのものを片付けて撤去することはとても大変ですが、これらが片付けられていない状態では、大規模修繕工事が進まなくなってしまいます。
なお、エアコンの室外機が設置されてあるケースも多いですが、基本的には大規模修繕工事の施工会社で移設することになります。
移設してしまう関係上、エアコンが使えなくなってしまいますので、ベランダやバルコニーでの作業がどれぐらいの期間になるのか、居住者にしっかりと周知しておく必要があります。
網戸の取り外し
マンションの大規模修繕工事においては、窓廻りの補修工事、防水工事などが行われる関係によって、網戸の取り外しが求められます。
網戸の取り外しについては、ベランダやバルコニー側だけではなく、通路側のものなどについても対応する必要があることが多くなっています。
ただし、面格子が設置されているような場合、各家庭で取り外しができないようなケースもありますので、そのような場合には施工会社で取り外しされるようなこともあります。
一般的な網戸は、少し上に持ち上げてズラせば外すことが可能ですが、一部の冊子には外れ止めや脱輪防止機構が付いていますので、それらを外すにはドライバーが必要になるものもあります。
ベランダ・バルコニーでの準備の注意点
マンション大規模修繕工事は、居住者が生活されている中で取り組まれる工事になりますから、注意しなければならないことが沢山あります。
特に、ベランダ・バルコニーの工事に関して、片付けについては私物であるために基本的には居住者が行わねばならず、プライバシーにかかわる工事内容になることから事前にしっかりと周知しておくことが大切です。
居住者が準備を行う
上記でご説明した、ベランダやバルコニーの片付けについては、基本的には居住者が行わなければなりません。
ベランダやバルコニーは共有部ではありますが、置いてある荷物については私物であるため、片付けのために費用がかかる場合にも居住者が負担しなければならないことになります。
ただし例外的に、エアコンの室外機や自身で外せないような網戸については施工会社が対応することもありますので、事前にしっかりと周知しておく必要があります。
居住者に対する工事説明会は必ず行う
マンションの大規模修繕工事の前には、居住者に対して工事説明会が行われます。
この説明会においては、大規模修繕工事がどのように行われていくのか、また工事にあたってどのような影響が考えられるのか、説明する場所となっています。
その中で、ベランダやバルコニーの工事についても説明を行い、工事関係者の出入りがあるという説明とともに、物品の片付けや網戸の取外しなども周知しておく必要があります。
また、大規模修繕工事のスケジュールはもちろんの事、ベランダやバルコニーで行われる工事期間についても説明しておかねばなりません。
まとめ
マンションの大規模修繕時のベランダやバルコニーでの準備や対応を中心に、工事の内容や片付け、注意点などを踏まえ、詳しくご紹介しました。
ベランダやバルコニーは居住者の専有部のように感じますが実は共有部であり、大規模修繕工事の対象となっています。
外壁塗装や防水工事、網戸の交換などが行われることになりますので、事前に物干し台やプランターなど、すべて片付けしておく必要があります。
また、工事関係者が出入りすることもありますので、事前にしっかりと工事内容や工事期間などについて周知するようにしておかねばなりません。
マンションの大規模修繕において、ベランダやバルコニーの対応が気になるのであれば、地元に根付いて営業活動している大規模修繕専門店に相談しながらアドバイスを受けると良いでしょう。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部(TEL0120-770-760 営業時間8:00~20:00)』までお気軽にお問合せしてください。
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