マンションの大規模修繕中において、空き巣被害が発生しています。
大規模修繕工事の際には、マンション建物の周りが足場によって覆われてしまい、しかも工事関係者が頻繁に出入りするため、不審者が容易に侵入しやすい状況を作り出してしまうのです。
さらにそのような状況においても、上層階に住む居住者については、普段から防犯意識が高くないために、施錠せずに過ごしているような状況も見受けられます。
そのようなことから、大規模修繕工事に取り組む際には、事前にさまざまな空き巣対策に取り組んでおくことが重要になります。
そこでここでは、マンションの大規模修繕時の空き巣対策について、三重県津市・亀山市・鈴鹿市・四日市市・松阪市・名張市のアパート・マンション修繕専門店が詳しくお伝えしていきます。
マンション大規模修繕中には空き巣対策を!
警視庁が提供しているサイト『住まいる防犯110番』を見てみると、令和3年度の空き巣被害の発生場所においてマンションなどの共同住宅の割合が13.0%となっています。
最も多いのは戸建て住宅ではあるのですが、マンションだけ見ても空き巣被害の総数は全国で約5,000件程度となっていることから、他人ごとでは済ませないのは間違いありません。
このデータによるマンションの空き巣被害は、大規模修繕工事に限ったことではありませんが、次に説明する内容のような状況ができてしまうため不審者が侵入しやすくなってしまいます。
そのため、修繕工事に取り掛かる際には、必ず空き巣対策も入念に検討しておく必要があるのです。
では、マンションの大規模修繕工事においてはどのような状況になってしまうのか、詳しくご紹介しましょう。
足場を活用すれば簡単に上層階のバルコニーから侵入できる
マンションの大規模修繕工事が始まると、マンション建物の周りに足場を設置し、施工会社の工事スタッフが足場を移動して作業することになります。
修繕工事の内容においては、外壁に対する塗装や修繕、屋上やバルコニーの防水工事などが多くなっており、建物の上層階での作業のために足場が必要になるのです。
工事スタッフが用意に上層階での作業が出来るように足場は欠かせないものではありますが、言い換えてみれば誰でも容易に足場を伝って外部から上層階に登ることが可能です。
上層階の居住者からしてみれば、バルコニーから侵入されるようなことを普段から想定していないために、大規模修繕工事の際には狙われやすくなってしまうのです。
また、足場を伝って歩いていても夜間であれば目立ちにくいため、外部から空き巣に入っている瞬間を発見されるようなことも少ないと言えるでしょう。
まずは、マンションにおいて大規模修繕工事に取り込む際には、空き巣対策を入念に対策しておく必要があると理解しておかねばなりません。
足場周りにはシートに覆われているため外部から目立ちにくい
大規模修繕工事の際には足場を設置するために空き巣に入られやすいということをご説明しましたが、足場周りにシートを設置しているために、さらに侵入しやすい状況を作り出しています。
このシートは、外壁工事をする前に行う高圧洗浄において周りに洗浄水が飛散しないように、あるいは外壁塗装の際に塗料が近辺に飛散しないように防ぐためのものです。
そのため、足場を設置した際には必ず防水シートが設置されることになるのです。
そのようなことから、特に工事終了後の夜間においては、足場に侵入して移動していても、周りからは気づかれにくい状況であると言えるでしょう。
上層階の居住者は防犯意識が低い傾向がある
マンションの大規模修繕工事が始まると、窓の外やバルコニーの外に足場を移動する工事関係者を見かけるようになるので、防犯意識を高め、施錠や補助錠などで対策を行う方が多くなります。
ただし、マンションの上層階に住む居住者においては、日常的に防犯意識が低い傾向にあり、大規模修繕工事が始まってからも外壁側の窓に施錠していないケースも少なくありません。
開放感を楽しむために上層階を選んだということもありますから、防犯意識が低いということも理解はできます。
ただ、だからといって防犯意識が低いままであれば、空き巣に狙われやすくなってしまいますので、防犯意識を高めるための啓発が大切になります。
そのようなことから、事前に周知して、自主的に防犯対策に取り組んでいただくことも必要になるでしょう。
工事関係者の出入りのため玄関オートロックを解除していることが多い
大規模修繕工事は、多くの工事関係者が出入りするようになりますので、工事を円滑に進めるためにマンション玄関のオートロックを解除していることも少なくありません。
オートロックを解除してしまうと、不審者でも容易にマンション内に侵入することが可能になってしまいます。
例えば夏場であれば、玄関扉を開けて網戸だけにしているようなケースが少なくありません。
大規模修繕工事の際には、防犯意識を高めて玄関扉を閉めるように周知徹底しておかないと、やはり上層階が狙われることになってしまうのです。
工事関係者など普段見かけない人の出入りが多いため不審者に気づきにくい
大規模修繕の工事期間中においては、マンションの敷地内に工事関係者などの出入りが激しくなり、普段見かけない人の出入りが多くなります。
ただ、居住者にとっては誰が工事関係者なのか把握しているわけではありませんので、彼に不審者が侵入していたとしても気づかない状況を作り出してしまいます。
工事関係者は、作業着を着ているなど特徴的ではあるのですが、そこまで気にしている方も多いわけではありません。
先にもお伝えした通り、工事関係者の出入りのためにオートロックが解除されているようなケースが多くなりますので、空き巣が堂々と入ってくる可能性も考えられます。
マンション側でできる空き巣対策
大規模修繕の工事中においては、工事会社がさまざまな配慮をしなければならないことは当然ではありますが、それだけで空き巣が防げるものではありません。
そのため、マンションの管理組合やマンションのオーナーが、自ら防犯対策を行うことや、居住者に対する啓発によって、空き巣防止対策を作り出すことができるのです。
ここではマンション側でできる防犯対策について詳しくご紹介していきます。
マンション側でできる空き巣対策にはどのようなものがある?
- 工事会社とともに空き巣対策に取り組む
- 大規模修繕の工事日程や予定を告知する
- 居住者に対して自ら空き巣対策に取り組んでもらうように啓発する
大規模修繕工事中での空き巣対策については、施工業者に全て任せておくだけではなく、マンションができる対策にも取り組んでおかねばなりません。
もちろん施工業者は、今までの経験を踏まえて、さまざまな空き巣対策に取り組むでしょうし、アドバイスを受けることもできます。
ただ、経験豊富な施工業者であるとしても完璧な空き巣対策を行うことはかなり困難で、マンション側の協力を得ないことには実現できないこともたくさんあります。
そのため施工会社ができることを明確にし、施工業者で対応できない部分については、管理組合やマンションオーナー、居住者によって取り組んでいかねばなりません。
特に、修繕工事前には、マンションの居住者に対して工事日程や工事の予定についてしっかりと告知しておき、施工業者の名前や特徴などについても周知しておく必要があります。
さらにその際に空き巣対策として、しっかりと施錠してもらうことや、窓への補助錠の設置など、居住者でできることについても依頼しておくことが大切です。
また、施工業者の作業着の特徴などについても伝えておき、不審者を見かけた際にはすぐに連絡ができるような体制をとっておくことも大事でしょう。
空き巣対策はマンション側の義務
上記でお伝えしたような、居住者に対する告知とともに空き巣対策の依頼、また管理組合やマンションオーナーができる対策に取り組むことは、管理者責任と言えます。
可能な限り考えられる空き巣対策を施していても、空き巣が発生する可能性はゼロになるとは言えませんが、かなり発生を抑えることができるでしょう。
仮に、そのような十分な空き巣対策に取り組んでいたとしても空き巣被害があった場合には、管理者責任が問われるようなことはまずありません。
逆に言えば、全く何も対策していないような状況で、施工会社だけに丸投げして空き巣被害にあった場合には、マンション側の管理者責任を問われる可能性があるので注意が必要です。
そのようなことから、大規模修繕工事での空き巣対策は、施工会社、管理組合やオーナーなどのマンション側、居住者が三位一体となって取り組んでいかねばならないのです。
工事会社に依頼すべき空き巣対策とは
大規模修繕の施工会社は、空き巣対策としてさまざまな取り組みを行っています。
上記において、足場を設置した際に足場の周りに防水シートを設置するとお伝えしていますが、このシートを外部からでも内部が見えやすい透過シートを採用するケースが増えています。
仮に工事関係者がいない時間に、足場を伝って侵入した不審者がいる場合に、外環から見つけやすくなっています。
もちろん、工事時間以外には足場に侵入できないように施錠を周知徹底していますが、工事前にどのような空き巣対策が施されているか確認しておくことが大事になります。
施工会社によっては、足場に不審者が侵入した場合に、反応して明かりを照らすセンサーライトを設置することや、防犯センサー・防犯カメラによって侵入を防ぐことも可能です。
施工会社が取り組んでいる空き巣対策についてしっかりと確認しておき、足りない部分については管理組合やマンションオーナーで対応を検討するといいでしょう。
住民への周知と自主的に行うべき空き巣対策
上記でもお伝えした通り、上階の居住者においては、普段から空き巣に対する意識は高いとは言えず、そのままの状況であれば空き巣被害を作り出してしまう可能性があります。
そのようなことから、大規模修繕工事の前には必ず工事期間や工程などについて周知するようにし、空き巣対策について徹底しておかねばなりません。
場合によっては、居住者自ら空き巣対策に取り組むようにしていただくことも大切です。
施錠の徹底
空き巣対策の基本として、まずは窓や玄関ドアの施錠を徹底することが大切です。
何度も申します通り、上階に行けば行くほど、普段は窓を開けている、さらには玄関も開けて網戸だけにしているというケースが珍しくありません。
このような状況で不審者が侵入すれば、狙われてしまうことは間違いないでしょう。
しかし、しっかりと施錠されていることを確認すれば、仮に不審者が侵入したとしても、空き巣対策が徹底されているとして諦める可能性も高くなります。
特に、ゴミ捨てやコンビニでの買い物など、ちょっとした外出であっても、施錠するように促しておくことが大事でしょう。
窓に補助錠や防犯フィルムを設置
ホームセンターやネット通販などにおいては、空き巣対策のグッズとして、窓に設置する補助錠や窓を割られないようにする防犯フィルムなどが販売されています。
もちろん、補助錠が付いていたとしても侵入される可能性がゼロになるわけでなく、防犯フィルムが貼ってあるとしても、窓が絶対割れないわけではありません。
とはいえ、このような空き巣対策がされている場合、空き巣にとっても侵入することが難しくなりますので、諦めるケースが高くなるといわれています。
とても安い値段で販売されているため、マンション側から工事について告知する際に、周知しておくようにすると良いでしょう。
また、補助錠については施工業者が貸し出ししているようなケースもありますので相談してみることをおすすめします。
防犯カメラの設置
大規模修繕の施工業者においても防犯カメラは設置しますが、死角があるような場合にはマンション側で設置を検討しておくことも大事です。
まずは施工業者と相談して、どこにどのような角度で設置し、どの範囲まで映し出すことができるのか確認しておくようにしましょう。
防犯カメラの設置は、空き巣対策にとても有効であると言われており、近年ではとても安い価格で販売されており、インターネットによって映像を確認することも可能です。
保険加入を検討する
施工業者が加入している保険に、『盗難被害補償』が含まれているケースが増えています。
大規模修繕工事の際の保険においては、突発的な事故に対して補償するものや、工事引き渡し後の損害を補償するものなどがあります。
そのような補償内容の中に、足場からの侵入盗難事故に備えるための『盗難被害補償』が付帯していることも多いのです。
ただ、施工業者が加入している保険全てに含まれている内容とは言えませんので、必ず確認しておくようにしましょう。
まとめ
マンションの大規模修繕時の空き巣対策を中心に、空き巣対策の必要性やマンション側や居住者ができる空き巣対策などを踏まえ、詳しくご紹介しました。
大規模修繕の工事期間中においては、マンション建物の周りに足場が設置されることになり、さらにはその周りに防水シートが設置されるため空き巣に入られやすい状況になってしまいます。
実際に空き巣被害は起きていますので、工事に取り組むにあたっては、施工業者からのアドバイスも受けながら、マンション側の管理組合やオーナー、居住者も踏まえて空き巣対策に取り組んで行かねばなりません。
特に、居住者に対する空き巣対策に対する意識を高めることが重要で、上階の居住者については施錠を徹底してもらうなど、周知にも工夫が必要になります。
マンションの大規模修繕において、空き巣対策が気になるのであれば、地元に根付いて営業活動している大規模修繕専門店に相談しながらアドバイスを受けると良いでしょう。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部(TEL0120-770-760 営業時間8:00~20:00)』までお気軽にお問合せしてください。
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