アパートの外壁塗装で『断熱塗料』を採用するケースが増えています。
断熱塗料とは、熱を室内に伝えにくくする機能を持った塗料のことで、外壁に塗装することによって室内温度を快適に保ち、エアコン効率が良くなる効果が期待できます。
さらには、防音効果や結露防止といった効果も高まることから、アパートの外壁塗装を検討されている場合においては、大きな意味があるのではないでしょうか。
ただ、同じような機能を持つ、『遮熱塗料』というものも存在しますが、どのような違いがあるのでしょうか。
そこでここでは、アパートの外壁塗装で活用する断熱塗料について、その特徴やメリット・デメリット、遮熱塗料との違いも踏まえながら、三重県津市・亀山市・鈴鹿市・四日市市・松阪市・名張市のアパート・アパート・マンション修繕専門店が詳しくお伝えしていきます。
断熱塗料とは？アパートの室内が外壁塗装で快適になる？
『エコ』や『省エネ』というキーワードが一般的となる中で、外壁塗装で活用される『断熱塗料』にも着目されるようになりました。
断熱とは、熱を断つという意味がありますが、外壁や屋根塗装で活用される断熱塗料も同じように、外壁に伝わる熱を室内に伝えにくくする性質を持っています。
そのようなことから、暑い夏場であっても室温が上がりにくく、寒い冬場であっても室温が下がりにくいため、エアコン効率が良くなるといったメリットがあります。
どのような特徴を持った塗料なのか詳しくご紹介していきましょう。
断熱塗料とは
断熱塗料とは、太陽光からの熱を伝えにくい機能を有している、いわゆる断熱性能の高い塗料のことを指しています。
特に近年では、夏場においては温度上昇が凄まじく、また冬場においても厳しい寒波に襲われることが多くなっているため、エアコンの電気代で頭を悩まされる方が少なくありません。
しかし断熱塗料を外壁や屋根に塗装しておけば、それだけで室外からの熱移動を抑制させることができ、夏場の室温の上昇を抑え、冬場には暖かく保つことに役立ちます。
そのようなことから、エアコン効率が良くなって、電気代の抑制にも繋げることができるとして、大きく注目されている塗料なのです。
『遮熱塗料』との違いについて語られることが多いですが、室内に熱を伝えにくくするという意味においては、同じ目的を持っている塗料であると言えます。
断熱塗料は、熱を伝えにくくする熱伝導率を低く抑えるという製品に対して、遮熱塗料は太陽光を反射させて温度上昇を抑えるという製品になっています。
詳しくは後述しますが、塗料メーカーの中には『断熱性能を持つ遮熱塗料』というような、どちらの性能をも併せ持っている製品も登場しています。
断熱塗料の機能
断熱塗料は、外壁や屋根などに対して全面的に隙間なく覆うことによって、高い断熱性能を発揮して、夏場や冬場のエアコン効率を高めるために役立ちます。
塗装面である塗膜表面は、特殊セラミックによって覆われており、熱を室内に伝える割合を低減させています。
そのようなことから、効率的に断熱性能を高めることが期待できるのです。
塗膜表面に覆われている特殊セラミックの働きによって、断熱性能を高めるだけではなく、防水性能や透湿性、ひび割れ追従性に優れているといわれています。
防水性能によって、外部からの雨水に対する透水量を低減させることができ、さらには高い透湿性能によって、室内の結露緩和が期待できます。
ひび割れ追従性とは、弾性保持率で示されており、外壁に小さなひび割れが生じたとしても、そのひび割れに追従して塗膜に影響を及ぼさない性質のことを指しています。
断熱塗料には、さまざまな機能を有していることから、外壁や屋根の塗装において選択しておけば、建物そのものの構造を守ることにも繋がるのです。
断熱塗料の耐用年数
一般的な断熱塗料の耐用年数は、10年から15年程度と言われており、グレードの高い製品の中には15年以上と公表されているものもあります。
そのようなことから、10年から20年程度の耐用年数があると判断でき、一般的な塗料よりもかなり耐久性が高いことがわかります。
外壁塗装においてよく活用されているシリコン塗料の耐用年数は10年程度であると言われていることから、断熱塗料の耐久性の高さを実感できるのではないでしょうか。
断熱塗料は、一般的な塗料よりも費用がやや高めになるといったデメリットが語られることがありますが、耐久性からすればコストパフォーマンスの良い塗料であると言えます。
しかも上記でもお伝えした通り、断熱性能だけではなく、防水性が高く、室内の結露を緩和させる機能も併せ持っていることから、アパートの塗装においておすすめできる塗料になります。
断熱塗料はどのくらい効果があるの？
建物の状況や環境要因によっても異なりますが、断熱塗料を塗装している外壁材や屋根材と、無塗装の箇所を比較すると、かなり大きな温度差が生じていることがわかります。
塗料メーカーが行った実験データを見てみると、表面温度の差が10℃以上になっているものや、中には20℃以上もの差が生じた結果も公表されています。
あくまで表面温度の差であり、無塗装との比較ですので、室内の快適性はどうかと言うとまた異なることにはなるのですが、それだけ表面温度に差が出ると、室内の温度にも差が出ることは当然のことでしょう。
特に、他の断熱リフォームと比較した場合に、断熱機能のある塗料を塗布するだけですから、とても手軽な省エネ対策だと言えるのではないでしょうか。
ただし、建物の状況によっては、期待するほど劇的に快適性がアップするとは言い切れないようなケースもあります。
そのようなことから、断熱塗料や遮熱塗料の知識や経験を豊富に持つ施工業者に相談し、どのように進めていけばいいのか検討するといいでしょう。
アパートで断熱塗料を採用するメリット・デメリット
断熱塗料は、冒頭からお伝えしている通り、塗膜が太陽の熱を室内に伝えにくい性質を持っているため、アパートの快適性をアップさせることに役立ちます。
ただしその反面でデメリットも存在しますので、メリットも踏まえた中で判断することが大切です。
断熱塗料のメリット・デメリットをポイントでまとめましたのでご紹介していきましょう。
断熱塗料のメリット
- 太陽からの熱や寒気を室内に伝えにくくする
- 室内でのエアコン効率を良くし省エネに繋げられる
- 一般的な塗料と比較してコストパフォーマンスが良い
- 防音効果を高めることができる
- 結露の発生を抑制させることに役立つ
何度もお伝えしている通り、断熱塗料は熱を伝えにくくする性質を持っています。
そのため、近年のような暑い夏の日でも、太陽からの熱を塗膜で食い止め、また冬場においても寒気を室内に伝えにくくします。
室内の環境が、それまでより快適性を維持することができ、エアコンや暖房器具などの熱効率を良くして、節電に繋げることも可能です。
また、塗膜の耐久性が高いことから、一般的な塗料と比較するとコストパフォーマンスが高く、長期的にみるとメンテナンス費用を抑えることができます。
断熱塗料の塗膜は、一般的な塗料の塗膜と比較すると厚いため、防音効果も高くなることが分かっています。
そのような性質から、室内に結露を生じさせにくくなるのも、大きなメリットとなるのではないでしょうか。
断熱塗料のデメリット
- 一般的な塗料と比較して一時的な費用負担が高くなる
- 建物によっては思ったほど断熱効果が得られない可能性がある
- 製品が少ないために選べる色に限りがある
断熱塗料の費用相場を一般的な塗料と比較してみると、
- 断熱塗料：2,900円～4,600円／㎡
- シリコン塗料：1,600円～3,600円／㎡
と高めであることが分かります。
耐久性に差がありますので、単純に価格だけで比較できるものではありませんが、断熱塗料を採用する場合には一時的にコストが高くなってしまう可能性があります。
そのため、できる限り低い費用で、外壁や屋根塗装に取り組みたい場合には、採用するのが難しい可能性があります。
また、建物によっては、思ったほど断熱効果が実感できないということもあります。
環境庁やメーカーなどの実験では、外壁や屋根材の表面温度、室内温度に違いが見られますが、断熱塗料を塗装したからといって、いきなりエアコンなしで過ごせるかと言うとそうではない可能性もあります。
さらに、断熱塗料の製品は、最も採用されているシリコン塗料と比較すると種類に差がありますので、選べる色にも限りがあります。
そのようなことから、断熱塗料を活用したいと考えているのであれば、まずは経験や知識の豊富な施工業者に相談することをおすすめします。
断熱塗料と遮熱塗料の違い
断熱塗料と同じような機能を持つ塗料に『遮熱塗料』があります。
上記でも少しご紹介していますが、いずれにおいても太陽からの熱を室内に伝わりにくくし、快適性を高め、エアコン効率を高める目的を持っています。
どのような違いがあるのかご紹介していきましょう。
断熱塗料と遮熱塗料の違い
基本的な機能の違いにおいては、
- 断熱塗料：太陽の熱を伝えにくくする
- 遮熱塗料：太陽光を反射させて熱を伝わりにくくする
といった特徴を持っています。
断熱塗料は、冒頭からもお伝えしている通り、塗膜そのものが熱を伝えにくい性質を持っており、夏場の温度上昇を抑える効果が期待できます。
遮熱塗料は、塗膜に当たる太陽光が反射しやすくなっており、そもそも外壁材に熱を伝わりにくいため、室内を快適に維持することに役立つというものです。
ただし、断熱塗料と遮熱塗料に明確に規定されているわけではなく、『断熱性能の高い遮熱塗料』などと販売されている塗料もあります。
そのようなことから区分して検討するのではなく、塗料の持つ機能や効果について着目すると良いでしょう。
断熱塗料と遮熱塗料の耐用年数・費用相場からみたコストパフォーマンス
断熱塗料と遮熱塗料の耐久性は、グレードによっても異なりますが、いずれにおいても10年から20年程度の耐用年数を持っています。
費用相場においては、
- 遮熱塗料：2,200円～3,500円／㎡
- 断熱塗料：2,900円～4,600円／㎡
となっていますが、やはりグレードによって費用は異なることになります。
一般的な塗料と比較してみましょう。
| 施工単価（㎡） | 耐久性能 | |
| シリコン塗料 | 1,600円～3,600円／㎡ | 5～10年 |
| フッ素塗料 | 2,900円～5,000円／㎡ | 8～15年 |
| 無機塗料 | 4,300円～5,400円／㎡ | 15～25年 |
一般的な戸建て住宅において最も採用されているシリコン塗料においては、耐用年数は10年前後であることから、高い耐久性を持っていることがわかります。
外壁や屋根塗装においてシリコン塗料が採用される割合はとても多いため、製品の種類もとても多く、それだけ費用も安くなる傾向にあります。
ただコストパフォーマンスで比較してみると、シリコン塗料であれば30年で3回程度の塗り直しが必要となり、断熱塗料・遮熱塗料であれば1回～2回程度となります。
その他活用されているフッ素塗料や無機塗料と比較しても、コストパフォーマンスが高いということがお分かりになるのではないでしょうか。
まとめ
アパートの外壁塗装で活用する断熱塗料について、その特徴やメリット・デメリット、遮熱塗料との違いも踏まえながら、詳しくご紹介しました。
断熱塗料は、熱を室内に伝えにくくする性質を持っており、外壁や屋根に塗装することによって室内を快適に保つのに役立ち、節電に繋げられる効果が期待できる塗料です。
防音効果や結露防止にも役立ち、さらにはコストパフォーマンスが高いために、アパートの外壁や屋根塗装で採用するケースが増えています。
ただし、そのメリットの半面で、一時的なコスト負担が大きくなってしまうことや、思ったほど効果が実感できないと言ったケースも見られています。
そのようなことから、断熱塗料や遮熱塗料の経験や知識が豊富な専門業者に相談し、どのように進めていけばいいのかアドバイスをもらうようにするといいでしょう。
アパートの修繕や大規模修繕工事についてお悩みであれば、地元に根付いて営業活動している大規模修繕専門店に相談しながら決めていくようにしましょう。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部（TEL0120-770-760 営業時間8：00～20：00）』までお気軽にお問合せしてください。
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