マンションの大規模修繕工事においては、外壁や屋上の修繕だけではなく、ベランダの塗装にも取り組まれるケースが多いです。
ベランダの塗装とは、ベランダの外壁塗装と防水塗装を指しています。
ベランダは居住者の専有部分のようなイメージがありますが、廊下などと同じように共用部分であると規定されています。
特にベランダは、紫外線や風雨の影響を受けやすい箇所であり、しかも雨がベランダ内部に入ってしまうため、防水機能が衰えてしまうと雨漏りの原因になってしまいます。
そのようなことから、マンションの大規模修繕において重要な工事箇所であるのです。
そこでここでは、マンションのベランダに対する塗装について、どのような工事が行われるのか、三重県津市・亀山市・鈴鹿市・四日市市・松阪市・名張市のアパート・アパート・マンション修繕専門店が詳しくお伝えしていきます。
マンションのベランダに対する塗装とは?
マンションの大規模修繕において、ベランダの修繕工事についても取り組まれるケースが多いです。
ベランダの修繕工事の際には、工事の作業員がベランダに入って作業するため、事前にしっかりと居住者に対して説明や告知を行っておく必要があります。
また、ベランダの塗装については、ベランダの床に対して施工することになりますので、事前に片付けなど準備も必要になることから注意が必要です。
ベランダでどのような工事が行われるのか、どのような注意点があるのか詳しくご紹介していきましょう。
マンションのベランダ塗装には2種類ある
マンションのベランダ塗装は、ベランダの外壁部分の塗装、ベランダ床の防水塗装のことを指しています。
ベランダの外壁は、その他の外壁と同じように紫外線や風雨の影響を受けて経年劣化すると、色褪せや汚れ、ひび割れ、剥がれなどが目立ってきます。
そのまま放置してしまうと、劣化や損傷の箇所から雨水が侵入するようになり、内部の腐食や雨漏りの原因になることがあります。
外壁に塗装されている塗料は、おおむね10年から15年程度で劣化や損傷が目立つようになることから、大規模修繕のタイミングで塗り換えられるケースが多いです。
ベランダ床の防水塗装とは、外壁と同様に紫外線や風雨の影響を受けて劣化や損傷が生じた箇所に対して、防水加工を施す工事の事を指しています。
防水加工には、ウレタン防水塗装やFRP防水塗装などいくつかの方法があり、それらの中から適切な方法を活用して防水層を形成していきます。
特にベランダは、外部要因によって床表面が劣化し、下地にまで雨水が染み込んでしまっているようなケースも多く、砂埃などによって排水がうまくいかないケースも珍しくありません。
そのため適切なタイミングでメンテナンスしておかないと、やはり雨漏りや腐食の原因になってしまうことになります。
ベランダ塗装を放置しているとどうなる?
上記でもお伝えした通り、ベランダ塗装せずに劣化したまま放置していると、雨漏りの原因になってしまいます。
雨漏りは、室内に雨水が進入する現象のことを指しており、室内の壁に水が染み込んでくることや、天井から雨水が滴ってきます。
入ってくるはずのない雨水が室内に流れ込んでくるのですから、生活に支障が出るのはもちろん、とても厄介な損傷であると言えます。
ただ、ベランダのメンテナンスをしていないだけで、なぜ雨漏りが発生してしまうのか不思議に感じている方も多いのではないでしょうか。
一昔前で言えば、『屋根の瓦が割れて、そこから雨水が浸入し天井から雨水が滴ってくる』といったものが、雨漏りの典型的な例でしょう。
現代の雨漏りは、どこから雨水が浸入しているのか正確に把握するのが難しい状態であるものが多いです。
もちろんかつてのように、屋根の損傷は一つの原因ですが、マンションの場合であれば『屋上』『外壁』『ベランダ』『サッシ』などが主な原因であると考えられています。
ベランダが原因で雨漏りする場合には、
- ベランダ周辺の外壁の劣化や損傷
- ベランダの床に生じたひび割れや剥がれ
- ベランダと外壁の接合面に生じた損傷
などといったものが原因として挙げられます。
実際に雨漏りや内部の腐食が進行してからメンテナンスを行った場合には、補修が大掛かりになる可能性があることから、劣化症状が見られた際には速やかに塗装工事に取り組んでおくことが重要です。
ベランダ塗装の注意点
ベランダ塗装の注意点として、修繕工事が始まるとマンションの周りに設置されている足場から作業員がベランダに入り、作業することになります。
そのようなことから、居住者に対しては事前にしっかりと告知した上で、さらにはベランダの片付けについても準備として取り組んでいただく必要があります。
特にベランダの防水塗装の際には、ベランダの床面すべてが工事対象となりますので、工事が始まるまでに何も物がない状態にしておかねばなりません。
どうしても取り外しができないエアコンの室内機については、業者が対応するケースもありますが、洗濯の物干し竿や荷物などは居住者が片付けなければなりません。
大規模修繕工事の際には、事前に居住者に対して工事説明会が行われることになりますが、全体の工事のスケジュールはもちろんですが、ベランダ工事の期間についても十分に告知しておくようにしましょう。
ベランダに塗装が必要な劣化症状
ベランダに塗装が必要だと判断できる、いくつかの劣化症状があります。
劣化症状にも、初期症状から緊急性の高い症状までさまざまで、初期症状を発見したらそろそろメンテナンスが必要だという認識が必要です。
そのまま放置してしまうと、上記でもお伝えした通り、雨漏りや内部の腐食に繋がってしまうため、速やかに専門業者に相談するようにしましょう。
汚れ・色褪せ・チョーキング現象
ベランダ外壁の劣化が始まると、汚れや色褪せ、チョーキング現象が目立つようになってきます。
汚れや色褪せは、外壁に塗装されている塗料の機能が衰えている証拠で、耐候性や防汚性が低下することによってこのような症状が現れるようになります。
また同時に、『チョーキング現象』と呼ばれる、表面に手を触れると白い粉が付着する症状が見られるようになります。
これは、汚れや色褪せと同じように、塗膜劣化の初期症状ですが、塗料の成分が紫外線の影響を受けて分離してしまい、白い粉だけが浮かび上がってしまうのです。
このような症状があらわれた場合には、緊急性の高いというわけではありませんが、そろそろメンテナンスのタイミングであると意識できる症状だと覚えておくといいでしょう。
カビや苔の発生
汚れや色あせが進行すると、その箇所にカビや苔が発生することがあります。
特に日当たりの悪い箇所や湿気が多い場所に繁殖しやすく、塗料の機能が完全に失われている状態であると認識することができます。
カビや苔は、かなり広がっていくことになりますから美観を損なうのはもちろんのこと、菌をまき散らしてしまうことになり、居住者の健康被害を招く可能性もあります。
そのため、まずはカビや苔を洗浄で取り除いた上で、新たな発生を防ぐために塗装によるメンテナンスに取り組む時期であると認識すると良いでしょう。
ひび割れ・剥がれ・浮き
劣化がどんどん進行していく中で、ベランダ外壁の塗膜や床面にひび割れが生じ、あるいは表面が剥がれることや浮いた状態になることもあります。
ひび割れは『クラック』と呼んでおり、幅や深さによって緊急性を判断しています。
幅0.3mm以下のごくわずかなひび割れは『ヘアークラック』と呼んでおり、それほど緊急性は高くないですが、幅0.3mm以上になると『構造クラック』と呼び、内部にまで雨水が浸入する可能性があるため、速やかにメンテナンスしておく必要があります。
剥がれや浮きについては、塗料が下地への定着性が損なわれている状況になり、その箇所から雨水が侵入して、構造クラックや内部の腐食の原因になります。
そのため、このような症状がある場合には、速やかにメンテナンスが必要です。
ベランダの水はけが悪い
ベランダの床面が劣化してくると、雨の後に水たまりができるなど、水はけが悪くなります。
水はけが悪くなってしまうと、その箇所から汚れが目立つようになり、急速に劣化や損傷が現れるようになるため注意が必要です。
水はけが悪くなってしまう原因には、ベランダの排水溝が詰まっているような場合であれば掃除をすることによって解消することもあります。
ただ、床面の防水塗装が劣化して水はけが悪くなっているような場合であれば、本来であれば撥水されるはずの水がうまく流れていないわけですから、速やかに防水塗装しておく必要があります。
水はけが悪くなってそのままにしていると、夏場であればボウフラが湧いてしまうこともありますから、健康に対する被害に結びつかないよう注意が必要です。
ベランダの防水塗装について
- ウレタン防水
- FRP防水
ベランダの床面に対する防水塗装には、大きく2種類の方法があります。
ウレタン防水塗装
ウレタン防水塗装とは、ウレタン塗料を塗装することによって防水層を形成する方法で、マンションのベランダにおいて利用されるケースが多くなっています。
ウレタン塗料を塗装するだけで防水層が形成できますので、継ぎ目なく塗装できるのがメリットで、しかも速乾性に優れているため短い工期で施工が可能です。
費用が安く抑えられるのも大きな魅力であると言えます。
ただ、ウレタン塗料は柔軟性や耐久性がそれほど優れているわけではなく、経年によって劣化が生じると、ひび割れが生じやすいのがデメリットと言えるでしょう。
FRP防水塗装
FRP防水塗装とは、繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced plastics)を活用して防水層を形成する方法で、強度が高く、耐候性や耐熱性に優れています。
マンションのベランダだけではなく、強度が必要で防水性を高めなければならないような箇所に採用されるケースが多いです。
密着性に優れており、剥がれにくく、速乾性にも優れているため短い工期で工事を行うことができます。
ただ、紫外線には弱いため、日当たりの良い場所であればひび割れに注意しなければなりません。
まとめ
マンションのベランダに対する塗装について、どのような工事が行われるのか、注意点、メンテナンスが必要な劣化症状、防水塗装工事の内容などを踏まえ、詳しくご紹介しました。
マンションの大規模修繕では、外壁や屋上などの工事だけではなく、ベランダも対象となっており、メンテナンスの対象になっているケースが多いです。
ベランダ周辺の外壁やベランダ床が塗装の対象ですが、劣化や損傷が進行すると、雨漏りや腐食の原因になってしまいますので、きちんとメンテナンスしておく必要があります。
ベランダ周辺の劣化が進行すると、汚れやチョーキング現象が目立つようになり、さらにひび割れや剥がれなどといった症状が現れるようになります。
そのような劣化症状を把握しておくのも、マンションの資産を守るためには重要です。
ベランダの床面に対しては、防水塗装が行われることになり、ウレタン防水塗装やFRP防水塗装によって防水層が形成されるケースが多いです。
ベランダの作業においては、マンション周辺に設置した足場から作業員が内部に入って作業しますので、居住者に対しては日程や期間など告知しておく必要があり、しかもベランダに置いている荷物などを片付けてもらうよう準備しておく必要もあります。
そのようなことから、マンションの大規模修繕においてはベランダ外壁や床面の防水層のメンテナンスにも取り組むようにし、どのように進めていけばいいのか経験や知識が豊富な専門業者に相談してアドバイスをもらうようにするといいでしょう。
アパートの修繕や大規模修繕工事についてお悩みであれば、地元に根付いて営業活動している大規模修繕専門店に相談しながら決めていくようにしましょう。
疑問や質問などございましたら、『株式会社リペイント匠 大規模修繕事業部(TEL0120-770-760 営業時間8:00~20:00)』までお気軽にお問合せしてください。
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